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室生口大野駅前再開発

所在地  奈良県宇陀市室生
建築規模 木造平屋建て 一部RC造
建築面積 33.64㎡(10.17坪)
延床面積 33.64㎡(10.17坪)
竣工年  2000年

京都工芸繊維大学西村征一郎名誉教授設計監修

 
1998年9月の台風により被害をうけた室生寺五重塔はその解体修理に於いて、本来日本の木造建築が所有していた筈の力強さと高い技術を教えてくれる。倒れかかってきた樹齢300年以上の巨木の力をいなすようにして塔身自体は被害を逃れ、千年以上の長きに渡って生き延びてきたその生命力を顕示する。
室生寺の玄関口、室生口大野駅前に位置する本計画の意図は以下の三点。
1.木構造の力強さを明瞭に表現すること。
2.木の素材感が持つやさしさ、ぬくもりを反映させること。
3.傾斜する敷地に人を守るためのシェルターを埋め込むこと。
大きな土圧を受けることが可能なように円弧状の壁を挿入した結果、必然的に形が決定され、それを雨傘のような屋根で覆うことにした。同寸の登り梁を放射状に24本架け渡し、前面部は頬杖を利用したキャンチレバーで支える。傘の芯を三枚の壁が集まる接点に据え、周辺部は障子のような柔らかい光が差し込む。木製の格子は外部の風景を切り取る。直径6,160㎜の大傘は人々の記憶を包み込む。


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